ぬい服の袴を作りました。
このページではぬいぐるみ向け袴の型紙と作り方を公開しています。
16cm程度のプライズぬいぐるみ(身長約16cm~17cm)が着用できます。うちの子はこれくらいのサイズ感です。
ウエストは約12cmです。
当ページでは袴の型紙及び作り方と、袴用の着物の型紙を公開しています。
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材料
生地
着物の生地:長さ(縦)20cm×幅(横)30cm
袴の生地:長さ10cm×幅40cm
接着芯(必要に応じて):長さ10cm×幅40cm
下帯:長さ5cm×幅20cm
袴はハリのある生地でパリッと作るのがかっこいいように感じるので、薄手で柔らかい生地の場合は薄地~普通地の接着芯を貼るのも良いかなと思います。お好みでどうぞ。
ぬい服 袴のオススメ生地
ぬい服の袴はブロード生地やシーチング生地等の比較的薄手で扱いやすい生地の他、オックスや木綿等の普通地でハリがある生地もおすすめです。
生地は可能であれば実店舗で探すことをオススメします。ぬい服は小さいため、柄の大きさや出し方が難しいように感じるためです。それでもやはりネットショッピングは豊富な商品から選べることが魅力なので…柄のサイズ比較画像とぬいとをにらめっこしながらの生地選びも楽しいですね。
副資材
- ほつれ止め(ほつれ止めピケや木工用ボンド等)
- 手芸用ボンド
- マジックテープ
ほつれ止めはピケを愛用しています。細いノズルで少量ずつ液を塗布を塗布できて便利。洗濯するもののほつれ止めにはこれ!
洗濯しない場合はよくある木工用ボンドでもほつれ止めできます。木工用ボンドで作るほつれ止め液の作り方は、「作り方」の項で解説します。
私はソーイングにボンドを使用することに対して消極的なので、なるべく縫い合わせて作りたいのですが、ぬい服は小さいため縫いにくかったり縫い目を出したくない場面があったりするので…そういう時にはこちらの「裁ほう上手」を使用しています。
「ミシンがなくてもカバンが作れる画期的な接着剤ボンド」「針・布いらずの布用接着剤」と公式が謳う通り、安定して強力な接着力を発揮してくれるので、とりあえずこれ塗っておけば間違いないと思ってます。
マジックテープもよくあるものを。スナップボタンでも可です。
型紙
内側の線が出来上がり線、外側の線が縫い代です。縫い代は5mmですが、細かい作業に慣れていない方は少し多めに縫い代を取ってもいいかもしれません。
プリンターを【実際のサイズで印刷】等の設定にして、拡大・縮小せずにA4で印刷します。
コンビニのプリンターを利用する場合は、セブンイレブンのコピー機だと縮小せずにプリントできます。その他のコンビニのプリンターだと、少し縮小して印刷されることがあります。
型紙に5cmのスケールを記載しているので、縮小せずに印刷できているかの目安にしてくださいね。
- 型紙の二次配布は禁止です。
- 当ブログに掲載しているぬいぐるみ服の型紙・作り方を元にした作品の販売は禁止です。
作り方
試作品での解説なので、上で配布している型紙とは少し形が異なりますが作り方は全く同じです。
ぬいぐるみが着用している着物は配布している型紙で作っています。
当ページに掲載している着物の型紙は、前記事の着物と比較すると丈を短く作り、袴を着用する際に不要な帯を省略しています。作り方は下記記事と同じなので、こちらを参考に作ります。
ぬい服 着物の無料型紙と作り方 約16cm~17cmプライズぬいぐるみ対応
下準備
生地を裁断する
型紙通りに生地を裁断します。生地は裁断前にアイロンをかけておくと、生地が歪みにくく縫う際も縫いやすいです。
また裁縫初心者の方は、生地の裏に出来上がり線を書いておくと縫う際の目印になり正確に縫いやすいです。
ほつれ止めをする
切りっぱなしの生地は端がほつれてくるので、ほつれ止め処理をしておきます。
私は普段はほつれ止めピケを使用していますが、服を洗濯しないのであれば木工用ボンドでも代用可能です。
木工用ボンドを使用したほつれ止め液の作り方
①木工用ボンド5gに対しお湯25gを入れて混ぜる
木工用ボンド:お湯=1:5の割合です。
よく混ぜて木工用ボンドを溶かします。
②木工用ボンド液を生地端に塗る
筆などで生地の端に塗ります。
左の生地がほつれ止めピケ使用、右が木工用ボンド液を塗ったものです。木工用ボンド液は水分が多いためか、液が染み込む範囲も広くなってしまっています。
乾いたらどちらもほぼ透明に近くなるので、違いはそれほど感じられませんでした。ほつれ止めピケ・木工用ボンド液ともに、生地によっては乾いてもシミのようになることがあるので、始めに生地の端で使用感を確認することをおすすめします。
木工用ボンド液の余りは密閉できる容器に入れて保存しています。
ほつれ止めピケを使用するか木工用ボンドで代用するかは好みかと思います。コスパが良いのは断然木工用ボンド。しかし木工用ボンドは水性のため洗うと落ちてしまいます。衣装を時々洗濯して長く楽しみたい方は、洗濯可能なほつれ止めピケ等を使用することをおすすめします。
袴を作る
コツ
- 縫う箇所がわかりやすいように目立つ色の縫い糸を使用しています。実際に作る際は生地色に合わせた色の縫い糸を使用します。
- 生地を折る時など、こまめにアイロンを使用することでより綺麗に作れます。
袴本体を作る
①袴の裾を出来上がり線で二つ折りにして縫う
袴(前)と袴(後ろ)の裾を、出来上がり線で折り縫い代を裏に倒し、端2mmで縫います。
②折り線を袴の裏に写す
型紙を当てながら、折り線を袴の裏側に写します。
③袴(表)のひだを折る
型紙を参考に、袴(表)のひだを折ります。アイロンでしっかりと型を付けます。
④ひだの端2mmを縫う
山折にしたところを端2mmで縫います。
もう片側も同様に折り、
端を縫います。
⑤袴の上部を仮縫いし、ひだを縫い止める
袴(前)の上部2mm辺りを縫い、ひだが広がらないように仮縫いします。
⑥袴(後ろ)も同様にひだを作る
袴(後ろ)のひだを作ります。型紙を参考にひだを折ります。
裏に返し、山折にしたところを端2mmで縫います。
上部を仮縫いし、ひだが広がらないように縫い止めます。
⑦笹ひだを縫う
笹ひだを出来上がり線で二つ折りにし、端2mmで縫います。
⑧袴同士を中表に合わせて脇を縫う
袴(前)と袴(後ろ)を中表に合わせて、脇を縫います。
スカートのような形になってきました。
袴帯を付ける
①袴(後ろ)に袴帯を縫い付ける
袴帯の端を出来上がり線で二つ折りにしておきます。袴(後ろ)の表に袴帯の裏を乗せるようにして、縫い代5mmで縫い付けます。
②袴(前)に袴帯を縫い付ける
袴(前)に袴帯を重ねます。重ねる際の目安線を袴帯の型紙に記載していますが、ぬいの腹囲によって変わってくると思うので、実際にぬいに当てながら作ってくださいね。
このようになっています。
③袴帯の縫い代を裏側に倒す
袴帯の縫い代を全て裏側に倒し、アイロンで折ります。
袴本体に縫い付けた部分の縫い代も、袴帯の内側に来るように折り込みます。
ぐるっと一周折り込みました。
④袴帯を半分に折り接着する
袴帯を横半分に折り、アイロンで折り目を付けます。
一周パタンと半分に折り、布用接着剤で貼り合わせます。
⑤マジックテープを付ける
袴帯の先にはマジックテープのループ面(ふわふわした面)、袴本体側にはフック面(チクチクした面)を手芸用接着剤で貼り付けます。
袴本体の完成です。
下帯を作る
下帯の生地の両端の縫い代を裏側二つ折りにし、横半分に折って中表に合わせて出来上がり線で縫います。
表に返し、アイロンで整えて下帯の出来上がり。
角帯を作る
①角帯の縫い代を全て生地の裏側に折る
角帯(短)・(長)の型紙記載の番号の順に、縫い代を生地裏に折ります。アイロンでしっかりと折り、接着剤で貼り付けます。
縫い代③のみ、縫い代幅が6mmです。
貼り付けには布用ののりを使用しました。スティックのりタイプなので必要量だけ使えて便利です。
②角帯(短)を輪にして端を接着する
角帯(短)を輪にして、輪を潰さないように気をつけて端を布用接着剤で貼り合わせます。接着力が要るので布用接着剤を使用、くっ付くまで洗濯ばさみで挟んで接着面を固定しています。
③角帯(長)を角帯(短)に合わせる
写真のように生地を合わせます。角帯(長)の上側に布用接着剤を塗り、角帯(短)の内側に貼り合わせます。
④角帯(長)をくるりと巻く
角帯(長)を上から下にくるりと巻きます。適宜布用接着剤を使用しています。
⑤角帯(長)の端を上に向くように折る
写真のように角帯(長)の端が上に向くように折ります。
⑥端の余りを折る
角帯(長)の端の余りを、角帯(短)の中に隠すように折り曲げて出来上がり。余りが長すぎたらカットします。
完成した角帯は袴に接着または縫いつけます。
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お着替え
袴の完成です!
後ろから見るとこうなっています。
それではお着替えタイムです。
まずは下帯を巻きます。
上から袴を着せます。
背中側のマジックテープを留めます。
お着替え完了です。かわいー!
後ろ姿もばっちりです。
今回腰板を省略しましたが、アレンジして付けても可愛いと思います。
以上、16cmぬいぐるみ向け袴の作り方でした。
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